男性の育児休業の取得を阻害する最大の要因について物申してみる

男性 育児休暇 取得
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近年、注目を集めている男性の育児休暇。2014年頃から急激に『イクメン』という言葉が流行り、男性の積極的な育児参加が注目されてきました。一方、男性の育児休暇取得率は、未だ1.89%(2012年)と極めて低いまま。

育児休業取得率の男女別推移

【出展:ニッセイHP:新社会人のための経済学コラム】

なんと、わかりやすい図。(下の方の▲の線が男性の育休取得率ですよ。)しかも、驚くべきことに2012年は2011年に比べてマイナス0.7%下がっています。

「じゃあ、100人いれば1~2人は男性が育児休暇とってんのか。」これを多いと思うか少ないと思うかは人それぞれ。ですが、もう少し掘り下げるとさらに驚きの結果が現れました。

なんちゃって育休という、会社に都合の良い『お休み』

「男性の育児休暇取得」言葉ではなんかかっこいい響きです。

しかしその取得日数については、男性の全取得者の内、「1~5日」が4割、「5日~2週間」が2割。つまり、60%以上が、長くとも2週間の休暇しかとれていないのです。

もっと言うと、男性の育児休暇取得者の80%が1ヶ月以内の休暇しか取れていません。これが、俗に言う「なんちゃって育休」というやつ。結局、2週間や1ヶ月なら、年次の有給休暇とほとんど変わりません。

育児とか関係なく休んで当たり前の日数。ってか、40%が1~5日ですから、あってないようなもんですね。言葉の響きに踊らされず、本質を見なければなりません。

ここでいう本質とは、「育児休暇取得率」ではなく、「育児休暇取得者の取得日数」に他ならない。これを改善しなければ何も前に進みません。

「あなたを含め、あなたの周りに育児休暇取得経験のある男性の方はいますか?」という質問に対して「Yes」と答える男性は割と多いでしょう。

ですが、「その方々は3ヶ月以上休まれていましたか?」と聞くと、ほとんど100%に近い方がNoと言うはず。

安倍首相は、「女性が働き続けられえる社会を目指す」ことを成長戦略の1つに掲げています。これはこれで、非常にいいこと。

ですが、そのためには男性の育児休暇取得率という、ざっくばらんな数字だけを追い求めていてはいけません。

そうではなく、男性が育児の大変さを理解し、子育てに積極的に関わることが必要。結局、男性の育児休暇に対する職場の理解というものはなかなか進んでいないのが現状。

 

その最大の理由が、世代間の認識のズレ。育児をしてこなかったおじさん世代(今の40~60代)の価値観。若者世代は、おじさん世代の価値観を押し付けられて苦しんでいるのです。

マタハラに続いて、パタニティハラスメント(パタハラ)なるものも存在している昨今。

  • 出産に立ち会いたいから休む?信じられん。
  • 嫁が仕事だからお前が休む?子育ては嫁にやらせておけ
  • 子どもの誕生日に休むようなやつは出世競争から落ちるぞ。

こんなことを未だに平気で言う人が存在する社会です。

  • 男は外で働くもの。女が家を守ればいい。
  • 「俺は」そうやって生きてきた
  • 「俺は」それでここまでのし上がってきた。

20年前はそれでよかったのかもしれない。でも、時代は変わりました。今は、生きていくために、将来の不安を無くすためにも、男性・女性が協力しなければなりません。

女性が育児を理由に退職せず、働き続けた場合の生涯年収

出産前は正社員として勤務していた

保育園が見つからず、泣く泣く退職することになった

今は時間の融通が利くパートで週3回勤務している。

周りを見渡してみると、こういう女性の方は意外と多いです。男性が、女性に働き続けてほしいと思う気持ち。

その気持ちの裏には、育児どうこうよりも、「家族が食っていくために、生きていくために必要である」。という気持ちがあります。

これを、職場は理解しなければなりません。「奥さんは、結婚して子どもが産まれたら、仕事を辞めて家にいろ」もうこんな考え方は通用しないのです。

男性の育児休暇取得に対する会社の理解は未だ進んでいない。ここからは僕の職場の話。僕が務める会社は、男性の育児休暇取得に対する理解は進んでいない方です。

以下は、2015年3月、我が家に長女が誕生した後の実際にあった会話。

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人事部長(以下、人):この度は娘さんのご誕生おめでとう。

僕:ありがとうございます。

人:ぜひ、当社の「男性の育児休暇取得者第1号」になってみないか?

僕:ありがとうございます。ぜひ。

人:1日でいいからね。お願い。

僕:1日?1日だったら何の意味もないっすよ。年次の有休と一緒じゃないですか。

人:いや、とりあえずうちはまだ実績ないから、1日でいいよ。

僕:本気で育児のための休暇にするなら、3ヶ月は必要ですって!

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このあたりで僕の直属の上司が口を挟みます。

上司:お前、出産立会の時に1日休んだやろ。これ以上休むことなんか許さんぞ

結局、この上司に阻まれ、僕の育児休暇取得はなくなりました。1日しか取れないぐらいなら、こちらから願い下げだとも思っていましたが。

確かに、男性の育児休暇取得の実績のない会社からしたら、たった1日でも大きな前進でしょう。しかし、そのたった1日を僕が取得することによって、会社が満足してしまうのではないか?

「よし、今年度の目標、男性の育児休暇取得は1名達成だ」と。

そうなってしまうと、会社はまたしばらく前進を止める。だから僕はガンコに反対したのです。(まぁ、結局僕がとらなくても結局誰かが1日の休暇取っちゃうんでしょうけど)

  • 本気で男性が育児に携わるなら
  • 嫁に働き続けてもらうための環境を整備するためには

最低でも3ヶ月は必要。そう思ったので。

あとは、育児休暇取得者に対して

  • お休みできていいなー
  • 長期休暇でリフレッシュしてね。
  • 俺も子どものために1ヶ月間家でゆっくりしたいよ。

という人がいます。その無神経さにあきれてものも言えない。

育児がどれだけ孤独で大変で理不尽なものか。何も知らないことを一瞬で露呈するその発言。結局、会社が育児休暇のことを「お休み」と認識している以上、その会社は前には進みません。マジで上司に1年間、ベビーシッターでもやらせてやりたい。そうすれば少しは理解が深まるかも。

自称イクメンなら誰でもできる

「●●さんのとこは、旦那さんイクメンだよねー」こんな言葉をよく耳にするようになりました。

最近はイクメンという言葉に対する批判も多い。僕も嫁も、あまり好きではない言葉ではあります。所詮、イクメンなんて言葉は言ったもん勝ちの世界。

  • 赤ちゃんを抱っこしたらイクメンか
  • オムツを替えられたらイクメンか
  • 育児休暇を1日取得すればイクメンか

バカバカしい。明確な判断基準のないもの。こんな言葉にいちいち踊らされる大人も格好悪い。自分でイクメンアピールしといて、実際はたいして育児していない人間なんかゴマンといます。

  • 女性社員から「ステキ」を言われたいのか
  • 自分に酔いしれたいのか
  • 頭がおかしいのか。

子煩悩アピールか何か知らないけれど、口ではなんとでも言えます。「俺はイクメンだからな」などと、自分で言ってしまう人間すらいますからね。

どうせならイクメン協会でも立ち上げて、検定試験作って、試しに公布してみればいい。一体どれだけのイクメンパパが「昨日赤ちゃんが朝・昼・晩、何を食べたか」を答えられるだろうか。何人のイクメン親父が「自分の子どもが使っているオムツのサイズと種類」を答えられるだろうか。

赤ちゃんが熱を出したら「大事な会議あるけど、会社休んで1日家にいるよ。」と休むパパが何人いるだろうか。(と、これも僕の判断基準でしかありませんが)

最後に

色々と感情込めて気持ちを書き殴りました。男性の育児休暇取得に関しては、何より職場の理解が進めばいいと願います。

もちろん日本全体の理解が進むのがベストですが、いきなり日本はハードルが高い。でも会社なら、変えられる可能性はあります。1人の力では組織に潰されるかもしれない。だけど、その先駆けを作るのは最初の1人。男性の育児休暇に関わらず。

  • 在宅勤務
  • 固定デスクの排除
  • 会議の目的の見直し
  • フレックスタイム勤務

会社は、もっと流動的に変わっていく必要があります。

  • 9時~17時の働き方に拘る必要があるのか?
  • 有給休暇は使わずに消えていくのが当たり前
  • 定時に帰れる奴はヒマ

そんな企業文化はもうぶっ壊していきましょう。24時間戦うことが美徳の時代はもう終わりました。「この休暇によってお前のキャリアに傷がつくぞ」と言われたら

「なら、僕はその程度の人間だったってことです。それで構いません

そう言い返せるようになりたい。それぐらい強い気持ちを持つことは大切。会社と家族。大事なのはどちらでしょうか。


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